「Ryzen 5 3600」のコア電圧を下げて、省電力化してみた

2020年5月11日月曜日

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僕の自作パソコンは「AMD Ryzen 5 3600」を使っています。


BIOSを覗くとCPU温度が高くて大丈夫かな・・・と感じていました。




この写真の通り、BIOSを開いているだけで55℃になっています。


ただこれはネットを見た感じ、BIOSの状態では省電力機能が働かず、温度が高くなっているそうです。


ですが、電圧や温度がちょっと高めなのは事実なので、電圧を下げて運用することにしました。


ちなみに、CPUクーラーはCOOLER MASTERの「HYPER 212 LED WHITE EDITION」を使っています。12mmファン搭載で冷却性能は十分だと思います。






CPUの情報ですがAMD公式ソフトの「Ryzen Master」を使ってモニターしました。




まず、初期の状態です。アイドル時の温度は39.49℃。BIOS表記よりは低く、普通なのかな?と思います。室温は23℃くらいです。


アイドル時は6コアのうち5コアがsleepになるときもあります。


Cinebench R20のスコアは3553ptsです。「Ryzen 5 3600」の一般的なスコアです。




Cinebench実行時の温度は73.34℃まで上がりました。けっこう高いです。(画像はカメラで画面を撮ったので見づらいかもしれないです)


消費電力も高く、許容される電力であるPPTは88Wのうち92%であり、グラフが赤くなっています。


僕もあまり詳しくないのですが「Ryzen 5 3600」は4.2GHzまでクロックが上がるはずですが、「Ryzen Master」で見たところ、3.9GHzまでしか上がりませんでした。





それではBIOSで電圧を下げます。




使っているマザーボードはASUSの「TUF B450-PRO GAMING」です。BIOS項目には「お気に入り」というものがあり、そこでメモリー周波数やCPU電圧など、よく使うものが集まっています。


ここで「VDDCR CPU電圧」を「Offset mode」にし、その下の「VDDCR CPUオフセットサイン」を「- (マイナス)」にします。


そしてその下の「VDDCR CPU Offset Voltage」を、今回は「0.15」としました。


つまり初期状態より-0.15Vとしました。




こうすると、BIOSでのCPUの温度表記は49℃となり、初期の状態よりも6℃低くなりました。電圧の表記も低くなっていました。


この電圧を下げた状態でwindowsを起動し、「Ryzen Master」で温度を確認しました。




アイドル状態の温度は37.63℃でした。初期状態より少し下がっています。でもそこまで大きくは変わっていない印象です。


そしてCinebench R20を実行しました。スコアは2857pts。下がりました。




スコアは下がりましたが、「Ryzen Master」でみていたところ、温度は61.08℃で、クロックは下がっていませんでした。そしてPPTは65%でグラフは緑のままです。


思えばクロックの設定をしていないので、クロックは下がらなかったのかなと思いますが、消費電力とスコアは下がっています。


結果として、性能の低下はありますが、省電力化を実現することができたと思います。






「Ryzen 5 3600」は十分高性能で、少し性能が低下しても実用上は問題ないとは思います。しかし、Cinebenchの結果に696の差があり、アイドル時はそこまで消費電力に差はないので、わざわざ下げなくてもいいかなとも思いました。


高負荷時の発熱は抑えられるので小型のケースで冷却に難があるときには有効そうです。


以下に各種測定結果のグラフを載せておきます。






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